もしもの時の食卓レシピ

災害時も安心。火を使わない備蓄食で心と体を温める簡単レシピ

Tags: 災害食, 備蓄レシピ, 火を使わない, 高齢者向け, 一人暮らし

もしもの災害時、電気やガスが止まってしまうと、温かい食事が難しいのではないかとご不安に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。特に一人暮らしの場合、体力的な負担を考えると、簡単な方法で心と体を温める食事ができれば安心です。

このコラムでは、火を使わずにできる備蓄食の温め方と、少ない材料で満足感のある温かい食事を楽しむための簡単レシピをご紹介いたします。いざという時に役立つ情報として、どうぞご活用ください。

災害時に「温かい食事」が大切な理由

災害時は、心身ともに大きなストレスがかかります。そのような状況で温かい食事を摂ることは、単にお腹を満たす以上の意味を持ちます。

これらの理由から、災害時こそ温かい食事をできるだけ摂ることが大切なのです。

火を使わずに備蓄食を温める簡単な工夫

電気やガスが使えない状況でも、工夫次第で温かい食事を楽しむことができます。火を使わない安全な方法を中心に、いくつかご紹介します。

1. 魔法瓶や保温ジャーの活用

普段からお湯を沸かす習慣のある方は、魔法瓶や保温ジャーに熱湯を入れて備えておくことをおすすめします。いざという時、このお湯を使ってフリーズドライ食品などを温めることができます。

2. 湯せんの代わりになる簡易的な温め方

カセットコンロがない場合でも、簡易的に湯せんのように食品を温める方法があります。

最も簡単で安全なのは、魔法瓶に熱湯を常備し、フリーズドライ食品やインスタント食品に利用する方法です。

火を使わない安心レシピ:心と体を温める備蓄食の活用術

ここでは、電気もガスも火も使わずに作れる、簡単で栄養バランスも考えたレシピをご紹介します。

レシピ1:ホッと一息。フリーズドライ味噌汁と混ぜご飯風

手軽に温かさを感じられるフリーズドライの味噌汁を活用します。

必要なもの

作り方

  1. お椀にフリーズドライ味噌汁(またはスープ)を入れ、温かいお湯を注ぎ、よく混ぜて戻します。
  2. パックご飯は、そのまま開封して器に出します。もし少しでも温めたい場合は、湯せんで軽く温めることも可能ですが、常温でも問題ありません。
  3. ご飯に混ぜ込みご飯の素やふりかけを混ぜ込みます。お好みで、汁気を切った水煮缶を混ぜると、たんぱく質も摂れて満足感が上がります。

ポイント フリーズドライ食品は種類が豊富で、野菜がたっぷり入ったものや、豚汁など具沢山のものを選ぶと、栄養面でも充実します。温かい味噌汁が、疲れた心に安らぎを与えてくれるでしょう。

レシピ2:開けて混ぜるだけ!たんぱく質たっぷりサラダ

包丁を使わず、開けて混ぜるだけで作れる簡単サラダです。

必要なもの

作り方

  1. 乾燥わかめは少量の水で戻しておきます(清潔な水がない場合は、戻さずにそのまま使うか、省略しても構いません)。
  2. サラダチキン、汁気を切ったミックスビーンズ缶、水煮大豆缶を開け、器に盛り付けます。
  3. 戻したわかめを加え、ドレッシングをかければ完成です。

ポイント たんぱく質がしっかり摂れるため、非常時でも体力の維持に役立ちます。カット野菜のパックなどがあればさらに手軽ですが、長期保存できる缶詰や乾燥わかめを上手に活用しましょう。

レシピ3:疲れた心に寄り添う甘味:フルーツ缶とビスケット

甘いものは、疲労回復だけでなく、心の安らぎにもつながります。

必要なもの

作り方

  1. フルーツ缶を開封し、そのまま器に盛り付けます。
  2. ビスケットやクラッカーを添えます。
  3. 必要であれば、ようかんやエネルギーゼリーなども一緒に摂り、糖分を補給します。

ポイント 災害時は食事の選択肢が限られるため、甘いものが心を癒やしてくれることがあります。普段からお好きなフルーツ缶や、日持ちのするお菓子を備蓄しておくことをおすすめします。

備蓄品の選び方と管理の工夫

一人暮らしの高齢者の方が、無理なく備蓄を続けられるための選び方と管理のポイントです。

まとめ:できることから始め、安心な備えを

災害への備えは、一度に完璧にする必要はありません。まずは電気やガスが使えない状況でも、温かい食事ができるという安心感を持つことから始めてみてください。

今回ご紹介した火を使わない温め方や簡単なレシピが、もしもの時の皆様の心と体の支えになることを願っております。無理のない範囲で、できることから少しずつ備えを進めていきましょう。